それまでの私は、”うつ病?何それ なんで鬱になるの? だって食べれているしでしょ・・何で?”と、病んでいる人に平気で問いかけていた。
外来受診されている患者さんを見ると、心のどこかで「気持ちが弱い 頑張りが足りない あまい」 とか 一方的に決めつけてきた。不眠により眠れずボーッとしている患者の表情を見ても理解できなかった。
しかし実際に経験したら、まー辛いものでしたね。
自分が初めて感じたのは孤独感だった。介護のことは何も知らず、強いプレッシャーを抱え続けました。 業務の相談をされても分からないから答えられない。そのうち「何の役に立たない。価値がない。ここにいる必要があるのか」自問を繰り返していました。
例えば、パジャマで過ごしているものと思っていたら入所者は私服だった。そうだよね・・だって介護施設は”生活の場”なんですから。
こんな事も知らない。医療とは違うんだということが少しずつ理解してきた。そんなことが積もり積もって・・
朝になると出勤が辛くなりました。夫に「行きたくない」と泣きながらすがり付いたものです。夫は大丈夫だからと肩を抱いて送り出してくれました。
その後、抑うつ状態になり、何に対しても楽しさや喜びを感じなくなった。そんな状態の私を夫が連れ出し、菜の花を見に行きましたが綺麗だとか感情がなく、ただ見ているだけでした。
自己嫌悪 不安 虚無感 絶望感 無力感・・その他のいろいろ感情が混じり合う暗いトンネルを歩いている感じでしたね。
息子の不登校時代を思い浮かべると、彼もこのような感情で苦しんだのかも知れませんね。
活発でおしゃべりな私でしたが、こんな状態で働くことは無理。老健師長は何も出来ずに4ヶ月で退職しました。
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